イタズラなkissの二次小説です。
原作終了後の夫婦のふたりです(琴子は妊娠中)。
直樹にとって本当の休息は琴子であったらいいなと妄想して作りました。基本的に不器用な琴子ですが、原作中でコーヒーを淹れるのは上手という描写があったのでテーマを「コーヒー」としました。
※旧題:coffee time
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「入江先生、長時間お疲れ様でした」
手術を補助してくれたアシスタントに直樹は手を上げるだけで応えると手術室の扉から出た。
廊下で待つ患者の家族に言うべきことを言ってようやく肩から力を抜く。
一瞬も気を抜けない手術
かなりの疲労が直樹の身体に押し寄せたが、その甲斐もあり患者は未来を手に入れた。
患者の家族から見えないところまで来てため息を吐くと
- お疲れ様、入江君! -
ため息にかぶさる様に直樹の脳の中で響く声。
明るい琴子の声は続く。
- すっごいよ~、あんなオペを成功させちゃうなんて! さすが、入江君! -
琴子の嬉しそうな表情も、弾む声も、自然と直樹の頭に浮かぶ。
脳内で再生される琴子に直樹は苦笑すると、長時間の手術で凝った自分の肩を軽く叩きながら医師の詰め所に戻った。
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