『魔導具師ダリヤはうつむかない』(まどうぐしダリヤはうつむかない)は甘岸久弥の小説で、「小説家になろう」で2018年4月1日から連載が始まり、同年秋に単行本化しているライトノベルで、2019年春に漫画化しています。
2021年春現在、ライトノベルは6巻まで発売、「小説家になろう」でも連載が続いています。コミック版のタイトルは「魔導具師ダリヤはうつむかない~Dahliya Wilts No More~」です。
こんな人におすすめ
・異世界ものが好き
・魔法や魔物などファンタジーな世界が好き
・いろいろな料理が出てくるものが好き
・現代日本の知識を使って活躍するものが好き
以下、ネタバレあります。
タイトルの『魔導具師ダリヤ』が本作の主人公。
交易と魔法技術で栄えるオルディネ王国の王都にある通称『緑の塔』で暮らすダリヤは日本人だった前世の記憶をもつ魔導具師です。
魔導具師は電化製品のように魔力で動く道具を作る技術者で、ダリヤは魔導具作りの師匠でもある父・カルロから技術を学びながら前世の知識を生かして革新的な魔導具を生み出しています。
前世で若くして亡くなった原因は過労死。
デスクの上で俯いたまま独り過労死した前世を悔いて、今世は夫を立てる良き妻であろうと志したが…婚姻届けを書こうとしたところで婚約者であり兄弟子でもある婚約者トビアスから婚約破棄を申し渡されるというところから物語が始まります。
ちなみに婚約破棄の理由はトビアスが「真実の愛を見つけた」からで、婚約破棄されてもダリヤはトビアスに対して憎悪などの負の感情は抱いていません。
良い妻になろうとしたのは、父子家庭のダリヤが独りで俯いて最期を迎えるようなことを避けたかったから。
この婚約破棄をきっかけに、手に職のあるダリヤは一人で生きていくことを決意します。
イヤなことはイヤ
好きなことは好き
頑張って仕事して
食べたいもの食べて、飲みたいものを飲む
もう俯かないと決めました。
その後ダリヤは
元婚約者が魔導具作りの素材を調達していた商会の次男坊だったことから、ダリヤは周囲の助けを借りてロセッティ商会を立ち上げて商会長になることに決めました。
さらに
元婚約者の希望で染めていた暗い茶色の髪を元の赤毛に戻したダリヤは素材採取に行った森で血まみれの騎士と出会います。
それが後に友人となる王国騎士団魔物討伐部隊の”赤鎧”ヴォルフレード・スカルファロット(通称「ヴォルフ」)。
ヴォルフは実家が伯爵家の四男坊で、長身痩躯、艶やかな黒髪、黄金の瞳という容姿が原因で過去の友人関係は軒並み破綻、いまも満足に街も歩くことができないという悩める青年。
王都一の美青年と言われる容姿に頓着しないダリヤに好感を持ち、魔剣好きという趣味もあってダリヤとヴォルフは気の置けない友人となります。
やがて二人の周りには魔導具つながりで人が集まり、彼らはダリヤとヴォルフの『友人関係』にやきもきするようになります。
さらに作品の中には日本人だったときの知識を生かしたダリヤが作る料理にヴォルフが魅了されるシーンがたくさんあります。
酒に強い二人なのでヴォルフが言う『緑の塔の食堂』のメニューはお酒に合いそうなものばかりです。
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