薬師寺涼子の怪奇事件簿の二次小説で、泉田×涼子(恋人同士)です。
裏表現がありますので、嫌悪される方はご遠慮ください。
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「涼子様、こちらがプール施設の鍵になります」
「ありがとう」
最近デスクワークが多くて体が鈍っているとぼやいた泉田を涼子はJACESが所有しているプールに誘った。
「終わったら門の警備員に渡しておくから」
「畏まりました」
無意味で無粋な質問は一つなく支配人は一礼して背を向ける。
教育の行き届いた態度に涼子は満足すると、脇にいた泉田に奥にある黒い扉を指し示す。
「あっちが更衣室だから」
言外で“好きに使って”と言った涼子がVIP室に消えると、泉田はセレブ向けの豪奢な更衣室でさっさと着替えてプールに戻る。
(プールで泳ぐなんて久しぶりだな)
久しぶりに泳ぐ動きに戸惑う体を動かし続ければ、やがて体は慣れてきて移動するスピードが速くなる。
豪華かつ広いプールを独占していることに加え、体を包む水の感触が気持ちよかった。
壁際でフェイスダイブをして、ターンして向きの変わった体を水に沈めたまま潜水を続ける。
吐き出す空気の泡が小さくなって、限界が来たと感じたところで一気に浮上する。
「ふう」
プールの中央に近い辺りで立ち上がり、水に濡れて額に落ちる髪を撫で上げながら泉田は天を仰ぐ。
天井の一部はガラス張りで、まるで絵画のように月を浮かべた夜空が切り取って見えた。
「もう疲れたの?」
揶揄うような涼子の声のした方を見れば、そこには申し訳程度にしか体を隠さない赤いビキニを着た涼子がいた。
「泳がないのか?」
見るからに泳ぐには適していない涼子の水着姿に疑問を投げかければ、涼子は蠱惑的ともいえる微笑みを浮かべる。
「その気になったら水に入るから」
“気にしないで泳いでいて”と理解した泉田は、それならと肩を一度竦めただけでまた水に潜った。
水の中は気持ち良かった。
沫(あわ)が生まれては弾けて消える音を聞きながらのんびりと泳いでいたら、不意に世界が暗転した。
その場で足を着いて立ち上がり、入ってきた入口を見れば照明のスイッチに手を触れている涼子と泉田は視線を絡ませた。
しゅるり
衣擦れの音が泉田の耳に届くと涼子の体からひらりと赤い布が落ちた。
釘づけにされた泉田の視線の先でもう1つの赤い布もプールの床に落ちる。
上から降り注ぐ月光の粒が涼子の何も覆われていない白い肌の上で爆ぜた。
ごくり
骨を伝って大きく聞こえた音に、幻想的な光景に心を奪われていた泉田はハッと現実に戻る。
霞が取れた視線の先で涼子はキレイに水に飛び込んだ。
波紋が向かってくるのを目で追っていた泉田の、水の中にある足の先に涼子の指先が触れる。
思わず体を揺らした泉田の反応に気をよくした涼子は、そのままスルリと手のひらで足を撫で、逞しく筋肉のついた太腿に達する。
そのまま男性用水着の硬い布地の上から泉田の男性部分に触れ、
白く女性らしい肢体を均整のとれた男の体に沿わせながら水から出すと、
荒い息を吐く泉田の唇にそっと涼子は自分の唇を触れさせた。
「上手に煽るな」
泉田の野性味を帯びた熱い瞳に射抜かれた涼子は背をゾクリと粟立たせた。
「お気に召さない?」
「そんな男がいたら是非お目にかかりたいね」
泉田は笑いながら涼子の細くくびれた腰に手をあてて、形の良い乳房が眼前に来るまで持ち上げる。
ふるりと揺れた胸の先端の紅い蕾を舌先でなぞれば
「あっ」
ビクリと跳ねた体が水音をたて、喉の奥から甘い声が漏れる。
良い反応に口角を上げた泉田は蕾を口に含んで、ぢゅうっと音をたてて強く吸えば、刺激に敏感な涼子から余裕が消えた。
ふたつある蕾のうち、ひとつを泉田は口の器官全てを使って翻弄し、もうひとつを指先で撫でたりこねたりして可愛がる。
「ふっ…うぁ、ぁん」
唇で挟んで軽く引っ張れば涼子は体をよじり、
爪で先端を軽くひっかけば天を仰いで白い喉が無防備に晒され
月光に照らされた肌が真珠のように煌めいた。
(溺れそうだ)
敏感な体の反応を抑えるために涼子がその長くて細い足を泉田の腰に巻き付ける。
触れあった肌から伝わる女性特有の柔らかい肌の温もりに、
鼻腔をくすぐる優しい香りに、
耳に響く涼子の快感を吐露する甘い声に、
泉田の脳がぐらりと揺れた。
ここがどこだ、とか
公共の場でのモラル、とか
色々なものでごちゃまぜになった泉田の視界を占めるのは涼子の快楽の涙で潤む瞳だけで
プツッ
泉田は理性の糸が切れる音を聞いた気がした。
「はあ」
泉田が抱き上げていた涼子の体から腕を離すと、散々胸を可愛がられて力の抜けた涼子の体が浮力の力を借りてゆっくりとおりていく。
そして
「ひぁっ」
涼子の爪先がプールの底に着くのと同時に、内腿を撫でた泉田の大きな手のひらが涼子の脚の間の熱い泉を覆う。
「やっ…」
先に待つ恥ずかしさから本能的に逃れようとした涼子の体を泉田の空いていた腕が拘束し、ぬるりと体に挿入ってきた指の感触に涼子は息を呑む。
「んっ……ふうっ」
敏感な通路を進む指によって背筋に走るぞわぞわっとした感覚を涼子は体を丸めるようにして耐える。
そこは泉田が涼子よりも知っている場所で
涼子に痛い思いをさえないようにとの気遣いで動きはゆっくりだが、快感を感じる場所にしっかり触れながら泉田の指は進む。
「あっあっあっ」
泉田が涼子の中に沈めた指をくっと折ると、隙間を見つけたプールの水が勢いよく無遠慮に熱い泉を冷やす。
ベッドの上での営みでは決してあり得ない現象に涼子は首を反らす。
初めての感覚に昂ったと判断した泉田は、涼子を抱く腕に力を籠めると、入口の上で温かな花弁に隠されていた小さな蕾をむき出しにし
「ひっ」
敏感な部分を水に包まれ、強くこねられた涼子は
「あああーーーーーっ」
上を見る瞳は焦点を失い、大きく開けた口からは悲鳴に近い嬌声を上げた。
爪を立ていた涼子の手が泉田の肩から滑り落ち、
がくがくと震えながら完全に弛緩した体を預ける涼子に泉田は口元を緩め、
「気持ちよかった?」
少し揶揄うような音を混ぜて涼子の耳元で囁けば、
「んっ」
耳に触れる吐息さえも甘い刺激になり涼子は声を漏らす。
同時に埋めていた指が涼子の中できゅうっと締め付けられて、
ここに自分を埋め込んでいたらと想像した泉田はぞくっと震える。
(ここでやめるつもりだった)
誰に向けたのかもわからない言い訳を思いながら、泉田は涼子を抱いたままプールの端による。
そこに置いてあったバスタオルに手を伸ばし、
「ふぁっ」
ずるりと熱く濡れた涼子の体から指を抜くと、
その大きさと厚みに感謝しながらプールの床に敷き、
脱力してもたれかかっていた涼子の体をもちあげてタオルに座らせる。
「やっ」
泉田の目の前に無防備に秘部を晒していると気づいた涼子はとっさに両手で隠そうとしたが、
それより一寸早く動いた泉田は涼子の脚を大きく開いて固定し、ひくひくと淫靡にうごめく秘部にべろりと舌を這わせた。
「------っ!!」
音にならない悲鳴があがり、艶やかな桜色の爪が並ぶ足が宙をひっかく。
快感に溶けきって赤く火照る体ととろりと潤む瞳。
全てを隠すことなくさらけ出す女神のごとき肢体に泉田は背筋をゾクリと粟立たせたものの
(ここまで…だな)
昂った自身に気づかない振りをして涼子から体を離そうとした泉田の、
ピンっと筋肉の張った二の腕に涼子が手を触れる。
続きを求める瞳に気持ちが揺れたが、更衣室からあるものを取ってから再戦というのもいささか間抜けだと泉田は苦笑した。
「タオルの傍に置いておいた…から」
プールから出た泉田が涼子の体を起こそうとしたとき、荒い呼吸をいくらか整えた涼子の言葉が泉田を押しとどめる。
「ある…から」
自分で用意していることと、続きをねだる涼子に泉田は驚き見張り、
そんな泉田を涼子が押し倒して伸し掛かり、
体を起こしたその手が持つのは小さな袋がいくつかつながったもの。
「俺は自惚れていいのかな」
袋をとって1つを破り、はやる気持ちを気取られないように注意しながら泉田は素早く装着する。
そして目の前の泉田の明け透けな行動を始めてみた涼子は照れ臭そうに、そんな照れくさそうな涼子を泉田は己の上に導き
「…ぅん」
体の入口に触れた熱に涼子は甘い声を漏らし、
そんな涼子は重力にエスコートされて腰をゆっくりと落とす。
短い呼吸を繰り返し、
中を進む異物に体を慣らしながら腰を落とし終えれば、
「ん……は、ぁ」
天井を仰いで満足げな声を漏らした涼子だったが、
ピクリと体を震わせたと思ったら
「だめ」
体を動かそうとしていた泉田を熱のこもった瞳で押しとどめ、
泉田の胸に手をついて体を支えると動き出した。
「ん…ん、あん!」
月の光の中で体をくねらせる涼子はまるで溺れる魚。
「ぁは…んぅう……あっあっ」
赤い唇はパクパクと月光を食み、
白い肢体を弓なりに反らして必死に泳ごうとする。
涼子に抱かれるという滅多にない状況と涼子の艶姿を泉田は愉しんでいたが、
仰け反った白い首筋やぷるんぷるんと音が聴こえそうな揺れる胸に誘われて、
「ひあああああっ」
涼子の動きが快感で鈍った瞬間を見計らい、
涼子のくびれた腰を強くつかむと下から勢いよく突き上げる。
「-----っ」
涼子の視界で光が爆ぜる。
逃げ道を封じられた体は快感の衝撃を逃がしきれず、
弓なりに反って天を向いた胸の先端がふるふると震えて泉田を誘う。
「あんっ」
誘いに乗った泉田が獣のように舌なめずりした口で戯れれば、
涼子の体は感電したように何度も跳ねた。
「あっあ…あっんっ」
胎内を小刻みに刺激され、
涼子が快感の海に沈みかけると泉田は動きを止める。
“何で?”と無言で訴える涼子の目から泪を拭いながら、
泉田は優しく身体を入れ替えて、
「あんっ!」
逃した快感を補うように何度か強く涼子を突き、
「息をとめていて」
快感と衝撃に浸る脳が泉田の警告めいた言葉を理解した途端、
2つの体がつながったまま転がると
「!?」
背にあたるタイルがなくなり宙に浮く感覚を体が襲った瞬間、
ザンッ
ふたりの体が大量の水泡と共にプールに沈んだ。
「んあっ」
水に落ちた衝撃で涼子の体の中から泉田が抜け出て、
自分だけの体になったことへの不満とも安堵ともとれる吐息を漏らせば、
「まだ終わりじゃない」
泉田の笑う声が耳の奥に響いた瞬間に熱いものが涼子の体を貫く。
「あああぁ!!」
寸前まであったというのに、
再び拡げられる感覚は涼子に衝撃を与え、
同時に入ってきた水の冷たさが衝撃に拍車をかける。
拡げられる感覚に涼子は声を漏らし
一緒に入ってきた冷たい水に背をそらす
「水が…」
「もっと濡れるから」
その言葉を証明するように涼子の潤いが泉田の律動を手助ける。
「やあ…冷た……い」
「直ぐに熱くなる」
水の中は泉田の動きも緩慢で、
揺さぶられる衝撃が少なくて脳は快感に狂えず、
交わりの仔細が涼子の記憶に事細かに刻まれていく。
「涼子」
いつもよりクリアに聴こえる泉田が名前を呼ぶ声
熱い吐息に混じった掠れた音
「ふ……ぅん」
触れ合う舌の感触
無遠慮なほど身体中の肌を撫でる大きな手
敏感に反応すればここぞとばかりに攻められて、
追い詰められる感覚に抵抗できず涼子は溺れ続けた。
「あっ……もう」
終わりなど永遠に来そうになくって、
快感の海で永遠に溺れていてもいいと思ったのに、
諸行無常、
快感の海の中が白くチカチカと輝き始める。
「も……無理ぃ」
限界を訴える涼子の泪目に泉田は背をゾクリと粟立たせ
「……いいよ」
短く応えて涼子の体から抜け出すと、
涼子の体を反転させて、
戸惑う涼子の両手を取ってプールの端につかませると、
「ああっ!!」
我が物顔で後ろから涼子の中に押し入って、
水圧に負けないように力強く涼子の中に己を挿し込む。
「あっ…ひあぁ!あああ!」
涼子は精一杯背を反らしタイルの床に爪を立てる。
パシャパシャと打ち付けられる水の音に合わせて、
深く抉られて全身が大きく揺さぶられる。
「くっ…ふぅんっ!!」
思わず涼子が体を折って衝撃に耐えようとすれば、
駄目だとばかりに強く抱き締められて、
後ろから掴まれた胸に泉田の指が沈み込み、
桃色の蕾を指で摘まれると涼子の目が焦点を失う。
「……イッ!」
必死な涼子に泉田が『いいよ』と優しく囁けば、
その優しさが欺瞞だというように強く泉田が分け入ってきて、
「ああああぁぁっ!!」
悲鳴のような嬌声をあげて涼子は果て、
「…っ」
泉田もすぐに後を追った
ふわりと浮かびあがる感覚に涼子が目を開けると、
天井の窓越しに白い満月が見えた。
(……キレイ)
月光が作り出した幻想的な世界と、
すぐ隣にある淡く光る泉田の横顔
月は未だ真上にあって、
気絶していた時間はさほど長くなかったのだと涼子に教えた。
泉田が包んでくれた素肌に触れるタオルの感触
体に残る泉田が中にあった感触
(もう少しだけ)
月の光を浴びながら、
柔らかいタオルに包まれて、
甘い記憶に浸りたい。
END
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