薬師寺涼子の怪奇事件簿の二次小説で、泉田×涼子です。
「原作の新作出ないな~」と思いながら、いつだったか原作者様が恋愛描写は苦手(好きじゃない)と聞いた気がしたので、糖分多めの二人を自給自足することにしました。
泉田視点です。
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「さあ、あんたの後ろにいる黒幕についてお話し!」
私は今ある事件を追っている。現時点では未だ大きなヤマとも思えないのだが、今回もきっとドデカいヤマであると想像できる。できてしまう。
俺の勘を裏付けるように、警視庁から出て直ぐ男たちに囲まれた。一見して『悪い事してます』と大々的にアピールするような暴漢5人。
こんな警視庁の目と鼻の先でやるんだから馬鹿に違いない。絶対馬鹿だ。それとも『黒幕』とやらは相当力があるのか。
「泉田君、手は出さないでね」と言っていた上司は嬉しそうだった。
活き活きとした立ち回りになったのは、きっと警視庁を出るときに室町警視に会ったのが原因だろう。
上司は「嫌な奴にあった」的な顔だったが、最近の俺には二人の言い争いが”和気あいあい”に見えている。
正当防衛的な言い訳もあって、むしゃくしゃしていれば、上司は喜んで闘う。戦女神の化身のような上司にとって暴漢五人は敵ではない。
もちろん俺も危なくなったら出るつもりで控えていたが、その必要は一切なく、男共は瞬く間に折檻された。
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